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発見!幻の紅茶品種「多田錦」  2008年夏
明治9年 日本紅茶の祖「多田茂吉」がインドから持帰り静岡に植えた純インド種が静岡県裾野市に栽培されていた。現在日本中で栽培され始めている人気種紅富貴は交配種であるが、この多田錦は純然たるインド種。紅茶の栽培が下火になった時期に他の緑茶品種に植え替えられていたのだが、それがひょんなことから発見となった。おそらく日本中でここだけと思われる栽培地は富士の裾野にあった。キリスト教系のミッションスクールの耕作地。そこで作られていた紅茶はその製造方法の無知さからいっぱんに出回ることもなく、これまで誰一人として注目していなかった。
今年、静岡の丸子紅茶(村松二六氏)がその品種を確認し、数十キロを丸子紅茶で紅茶に製造した。その紅茶は甘みが強く、ストレートで飲みやすい、申し分のない紅茶であった。これには栽培してきた方々も驚いたという。
昨日、私も丸子紅茶よりその紅茶をいただき、早速の試飲となった。まず茶葉の色は若干赤め、水色は多少赤黒め、香りはいわゆる青臭さが感じられない。飲んでみると、多少の渋みとその後に残る甘さ。うん、おいしい。緑茶系品種で作られた紅茶には絶対にまねできない。筆者も実感できたひとときであった。
インド種であるため、その成分もすべて紅富貴を上回るという。釜炒り茶にしてもいいだろう。
今のところすぐに栽培面積が増えるわけではないと思うが、非常に興味深い発見であった。
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静岡新聞に載りました。
芳醇な味「ただにしき」 幻の紅茶、静岡の会社が製法改良

不二聖心女子学院(裾野市桃園)の学院茶園「不二農園」に現存している紅茶
用希少品種「ただにしき」が、静岡市内の製茶工場の技術でよみがえった。「ただに
しき」は幻の紅茶と呼ばれるインドアッサム系雑種。今年7月、同学院から製茶を委
託された「丸子紅茶」(村松ニ六社長、静岡市駿河区丸子)が製法を改良した。
昔ながらのさわやかで芳醇(ほうじゅん)な味と香りが愛好家の話題を集めている。
「ただにしき」は明治39年に県茶業試験場(現県農林技術研究所茶業研究セン
ター)が当時の農商務省農事試験場(東京)から多田系インド雑種の種子を取り
寄せて育成し、命名した。害虫に強く育てやすいことから、昭和30年代には浜松市
の三方原や沼津市の愛鷹山ろくで広く栽培された。しかし、紅茶が日本の食生活
になじまず、国産紅茶の衰退とともに激減した。国内では既に、ほとんど栽培されて
いない。
不二農園は「やぶきた」「ただにしき」「からべに」などを昭和20年代から、1万200
0平方メートルの茶園で栽培している。栽培面積4700平方メートルの「ただにし
き」の管理はシルバー人材センターなどに委託し、茶摘みは体験学習として生徒ら
が行っている。
丸子紅茶の村松さんは「ただにしきの茶園が残っていたこと自体が驚き。発酵方法
などの工夫で、本来の味がよみがえった」と胸を張る。元県茶業試験場富士分場
長の増沢武雄さん(70)は「大量生産できないが、栽培履歴の分かる貴重な紅
茶」と太鼓判を押す。
不二農園運営主任の池谷浩さん(63)は「これまでは校内や系列校で消費してい
たが、伝統の味を数量限定ながら紅茶愛好家にも味わってもらいたい」と話してい
る。(以上静岡新聞)

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